本シリーズでは、私の過去の経営戦略コンサルティングや、投資ファンドで、様々な企業の経営者、経営幹部の方々とお会いし、議論させていただきながら気付いた事柄や、書籍を分析しつつ、考えた事柄についてお伝えしたいと思います。
投資を事業と捉えるのであれば、利益を出すことが至上命題ですが、その利益の目的は何か?それは自身の飲み会代の上限を上げる事でもよいし、家族に外食につれて行くことでも良いし、また更に何かに投資する原資を獲得することもよいのです。
ただ、目的があるから投資をするのであり、目的が無ければ、ただの「金儲け」です。
目的なき活動には「哲学」は生まれず、究極の場面では場当たり的な対応に走ることとなり、大魚を逸するか、大損をこくか、つまりハイリスクローリターンな投資姿勢に自身を縛りつけることとなってしまう、と考えています。
特に何か、読者の皆様の心に残させていただきたい、といったような大仰な気持ちはございませんが、何か事に直面した際に「足し」になれば、幸いと思い、キーボードをたたかせていただきます。
米国内重要が徐々に回復しつつあり、円高が治まれば、日本経済も扶養する、という楽観的可能性について、論じる新聞、財界人も増えてきている。
一方で、悲観論は、米国債の大量発行によるドルの下落基調は構造的に収まるところを知らず、いずれは米国債も暴落する。(長期国債金利の面でその予兆は見えつつもある)
700兆円以上の米国債、公債を保有する日本は、保有資産が大幅目減りし、その目減り額は1300兆円ともいわれる個人資産と、今年確実に1000兆円を超える日本国債発行残高に差額を軽く突破する=国家財政破綻する、というシナリオを唱えている。
1000兆円も国債を発行していればば、支払い利息総額も当然馬鹿にはならない。
1%としても10兆円。2009年度税収36.9兆円の1/4強にもなる。
自身の責任で国家BS破綻を起こさせる施策を、日銀は軽々しくは打てないだろうから、恐らく、低金利施策は継続せざるを得ないだろう。
しかし、米国債が暴落すれば、同国債の金利は上昇し、ドル安は更に進行する故、インフレが起こりつつの不況、スタグフレーションに陥る可能性については従前から何度も示唆しており、保有米国債の資産価値目減りに直面し、米国が更なる不況に陥った状態における日本も、更なる不況に陥るシナリオについては、何度か昨年から示唆している。
事象には楽観論と、悲観論があり、常に悲観論を採っていれば、基本的に糾弾されるリスクは少ない。
楽観論を採って、それが外れた場合、その論者の知見、洞察力、情報網、情報分析力等に当然のごとく疑義の眼が向けられる故、正当ととれるような、或いは突発的事項で予測不能な原因による「自然災害」による「予測はずれ」として、必死に自己の正当化を図るしかない。
評論家の方々は、可能な限りの情報とデータを集め、やや悲観的な将来推計を提示し、その精度について周囲が認めるような努力をするに限るが、現実の事業経営に関しては、そのような個人の名声・プライドを言葉で取りつくろって切り抜ける、ということは出来ない。
戦略コンサルティングを「経営評論」とか、「経営分析」と捉える方もおり、事実、高額の料金を先に頂戴し、評論、分析のみで、何らの指針も示さず、「勝ち逃げ」するパターンも多いにある。それは、その業務に関わるコンサルティングファームの資質、というよりもプロジェクトメンバーの姿勢と、そもそも論としての、プロジェクトテーマと、メンバーの専門能力のマッチ度合い等、様々な要素が絡むが、要するに「Integrity」の問題なのだと考えている。
続く